山形鉄道フラワー長井線で訪ねる水と緑と花のまち 長井市

今回は赤湯駅と荒砥駅を結ぶ、山形鉄道フラワー長井線で乗り鉄たび。全線完乗後、長井駅まで戻ってきて「水と緑と花のまち 長井市」をレンタサイクルで散策しました。

山形鉄道フラワー長井線の車窓

山形駅から奥羽線の始発・普通電車に乗車します。車内は高校生が多数を占め、さらりと席が埋める程度の乗車率。途中、車窓の左手奥に蔵王山の山なみを望み、線路沿いには白い花を咲かせた木々。きっとサクランボかな。連想ゲームのように想像します。約30分ほどで赤湯駅に到着しました。この駅で下車。跨線橋を渡り、山形鉄道フラワー長井線に乗り換えます。

山形鉄道フラワー長井線

同じように学生さん達もゾロゾロとついてきました。こちらも下り始発列車。6分しか時間がないので、ささっと手早く撮影を終えて車内に入ります。ボックス席の窓側を確保できました。

ゆっくりと動き出したところで、車窓から桜が見えたので撮影。

山形鉄道フラワー長井線

カーブして奥羽線と別れたと思ったらすぐ停車しました。ここは南陽市役所前駅です。高校生がまとまって乗車。

米坂線の乗り換え駅・今泉駅を出たあたりがラッシュのピークとなります。大半の乗客が長井駅で下車しました。

長井駅

工業高校が近くにある、次のあやめ公園駅でも大勢下車。

大分車内が空いてきて、ゆっくり車窓に専念できるかなと思ったところで、最上川を渡りました。この辺りは沿線でも屈指の撮影ポイント。雪が残る山々と満開の桜を背景に撮影することができます。

今朝山形駅に夜行バスで着いてから、続けきた旅もここらで小休止。睡魔には勝てないなととうつらうつらしかけたら、田んぼの向こうに雪をいただいた山々が見えます。

山形鉄道フラワー長井線

ポケットからスマートフォンを取り出して1枚パシャ。いい感じで撮れました。途中下車したいところなのですが、あまり運行本数が多くないので、とりあえず先を急ぎます。

荒砥駅

赤湯駅から1時間程で、終点の荒砥駅に到着しました。1両切り離して、復路は単行に。先ほど通過した長井駅で降りて、街歩きをしようと思っています。

水と緑と花のまち・長井

荒砥駅から折り返して、長井駅まで戻って来ました。時刻は午前8時50分。まだ早いなぁと思いながら、駅舎内の売店でオープン準備をしているおじさんに声をかけると、もう来てるからドア開けて声かけてみなって。言われるままに、カーテンがかかった駅事務所の引き戸をガラガラ。駅員さんに「ちょっと早いんですが、レンタサイクルを借りたいんですけど…」と告げると、どうぞどうぞってこころよく招き入れてくれました。

欧風モダンと和風レトロがコラボする長井

自転車のカゴに荷物を載せて、いざ出発!朝の凛とした空気が頬を撫でて気持ちいいな。地図を片手にやまいち通りに入ると、昭和初期の洋館「桑島記念館」が見えてきました。

桑島記念館

続いて塔がある「旧小池医院」とモダンな建物が続きます。

旧小池医院

さらにペダルをこぎ進むと、今度は和風建築のやまいち茶舗。

やまいち茶舗

国登録有形文化財になっている山一醤油店。

山一醤油店

美術館やませ蔵。
美術館やませ蔵

この辺りは、最上川に設けられた小出船着場を中心に、舟を介した物流の拠点として江戸時代から発展してきたそうです。今いる小出地区には商人町の面影が色濃く残っているんですね。

水路を活かした商家・丸大扇屋

レンタサイクルのペダルを再び踏んで先へ。川べりの道・最上川フットパスルートを走ります。川風が心地よくて、薄っすら肌を覆う汗がスーッと引いていきました。このあたりは、大正天皇が即位されたのを記念して植樹された、約300本のソメイヨシノが続きます。

長井橋の袂から、たばた通りへ。さっき訪れた小出地区同様に、最上川舟運の拠点となる宮舟場が置かれました。小出舟場が民間の舟場に対して、こちらは米沢藩が運営し、年貢米を収納した上米蔵や陣屋が建てられたそうです。これから訪れる「丸大扇屋」は、宮地区の発展と共に呉服商を営んできた商家。

丸大扇屋

狭い間口から建物の中に一歩入るとパッと空間が広がり、幕末から明治・大正と続いた町屋の歴史を感じる旅にタイムスリップします。左手が店蔵、新蔵、新座敷、右手に店、母屋、内蔵、奥に長沼孝三彫塑館が続きました。母屋にあがってぐるっと見学。

丸大扇屋

水路を伝って川の水を母屋の台所へ引き込んだ「入れかわど」ここで洗い物に使われた水は、再び水路を経て庭に設けられた池へ。

丸大扇屋

ここで飼われた食用の鯉が残飯を食べていたのでしょうね。生態系の循環をうまく生活に取り入れていたエコな一面を垣間見ることができました。

總宮神社

丸太扇屋を後に、次にやって来たのは總宮神社。

總宮神社

境内には直江兼続が手植えした直江杉が、青空へ向かって真っ直ぐ伸びていました。

總宮神社

總宮神社

何となく兼続の人柄が表れているように感じます。掃除をされている神社の方に軽く会釈をして参拝。

最上川鉄橋

總宮神社から足を伸ばして、最上川鉄橋へ。先ほど列車で渡った鉄橋は山形鉄道フラワー長井線の撮影スポットです。

山形鉄道フラワー長井線

短い滞在でしたが、水と緑と花の街・長井を満喫することができました。四季折々に美しい景色を堪能できる山形へ皆さんも是非!

山形鉄道フラワー長井線 旅のメモ

〇山形鉄道フラワー長井線:赤湯駅~荒砥駅を結ぶ30.5km、全17駅。
 山形鉄道長井駅レンタサイクル 受付時間 10:00-17:30 ※無休 料金500円
〇長井観光ポータル:長井市の街歩き情報満載!
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