天童市 第25回 天童雛飾り 春の風物詩に触れる旅 天童織田の里歴史館
春分の日を絡めた三連休を利用して山形県を旅しています。今日は湯の街・天童温泉や将棋駒で有名な天童市へやって来ました。お目当ては、明治の文明開化の香りを感じる「天童織田の里歴史館(旧東村山郡役所資料館)」
新しい文化を取り入れつつ、江戸時代まで培ってきた日本の建築様式とコラボ、調和の取れた建物にしばし見惚れていました。
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第25回天童雛飾り
ちょうど館内では、2020年3月22日まで「天童雛飾り」が開催中。天童の商家で代々にわたって大切に保管、飾られてきた雛人形の数々を見学することができました。
最初に見て回ったのは、天童織田の里歴史館の第五展示室。この部屋は、明治天皇が明治14年に東北巡幸をされた際、行在所として使用されたそうです。窓の外には、雪をいただいた月山を見ることができました。
雛人形の変遷
紙や草木で作った形代(かたしろ)を厄除けと身代わりとして川や海へ流したことから始まった「流し雛」。十二単を身に纏った平安貴族が、川面に流し雛を浮かべる光景を思い浮かべる方も多いですよね。また、室町時代以降に考案されたと言われる「立ち雛」は、形代を立ち姿の人形に作って飾り、今我々が一般的に目にする「座り雛」は江戸時代から。スタッフの方に丁寧に教えていただいたおかげで、その変遷が素人にもよく分かりました。
天童雛飾りの展示内容
企画展で展示された雛人形を通して、視覚でリアルに感じます。それぞれの特長を簡単にメモしていきます。
○元禄雛 女雛が十二単を纏うようになった元禄雛。バームクーヘンような袖口も目を惹きます。
○享保雛 女雛が冠を被るようになったのは、享保雛からと言われています。
○古今雛 それまで塗って髪の毛を表していたのが、この頃から細い糸が用いられリアルに。
○御殿飾り 檜皮葺の京都御所をモチーフにして作られ、道具の種類も豊富。
○御所人形 御所から献上品の返礼に送られたのが、御所人形。胡粉と膠で照りを出しているのが、展示されている御所人形を見るとよく分かります。
○親王雛 昭和天皇即位の模様から左に男雛、右側に女雛を飾るようになったそうです。これは初めて知りました。
天童雛飾りの押絵雛と折り雛
1階奥にある学習室では、天童市三日町の真田家に伝わる押絵雛が展示されています。問屋を営んでいた真田小十郎貞政さんとその娘である真田かつさん、さらにかつさんの娘・真田千代さん…と親子三代に渡って技法を受け継がれてきました。押絵雛は厚紙に布をのりで貼って重ね合わせて作られた人形。歌舞伎や花魁、おとぎ話などがモチーフにされました。押絵雛の裏面に、修繕された時の履歴が細かく記録されているが目を惹きました。
また、ここでは折り雛体験も予定されていたのですが、今回は既に完成した折り雛をプレゼント。
雛クリアファイルと共に訪れた記念になりました。
天童織田の里歴史館(旧東村山郡役所資料館)の基本情報
住所:山形県天童市五日町二丁目4番8号
電話番号:023-653-0631
開館時間 09:30-18:00(入館は17:30まで)※11-3月は09:00-17:00 (入館は16:30まで)
休館日:月曜日(但し月曜日が祝日の場合は翌日)年末年始(12月29日から1月3日)
アクセス:JR天童駅から徒歩約15分。または山交バス五日町バス停下車すぐ。