酒田市立資料館 第225回企画展 酒田湊の繁栄はここから始まった 河村瑞賢 西廻り航路開設350年
河村瑞賢が西廻り航路を開設した寛文12年(1672)から今年で350年。酒田市立資料館では、2022年4月9日(土曜)から6月20日(月曜)まで、第225回企画展「酒田湊の繁栄はここから始まった 河村瑞賢 西廻り航路開設350年」を開催されています。
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西廻り航路を整備した河村瑞賢
天領(幕府の直轄領)で取れた年貢米(御城米)を江戸へ運ぶ目的で開設された西廻り航路。江戸幕府から開設の命令を受けたのが河村瑞賢でした。
瑞賢は航路の安全性や湊の整備状況を調査して、運送計画を幕府に提出。許可が下りると、航路開設に向けて準備を始めました。
最上川水運により各地から酒田へ運ばれてくる御城米を積み上げる米置き場(瑞賢庫)を建設。寛文12年(1672)5月に第一便が酒田湊を出帆しました。当初は酒田から江戸まで約2ケ月かかったそうです。
瑞賢庫
寛文12年(1672)幕府の命令を受けた庄内藩によって、現在の日和山公園に御城米専用の米置き場(御米置場)を建設されます。完成した御米置場は、後に「瑞賢庫(ずいけんくら)」と呼ばれるようになりました。本企画展では、明和4年(1767)の大洪水で破損した後、酒田の豪商・本間光丘によって修理された瑞賢庫の様子を描いた「御米置場絵図」から往時を知ることができます。
日の丸船印
御城米を載せた船に掲げられた幕府の幟(日の丸)が展示されています。
見学を終えて
西廻り航路を開設したのが河村瑞賢であることは歴史の授業で学びましたが、日和山公園に幕府の直轄領の米が集まる倉庫があったことを今回初めて知りました。その建設にも瑞賢が関わっていたのですね。
酒田市立資料館の基本情報
酒田市立資料館
住所: 山形県酒田市一番町8−16
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