佳冬郷 蕭家古厝 部屋数50余り台湾最大級の伝統的な客家邸宅と蕭家の書斎だった歩月樓

今回は客家の人々が多く暮らす屏東県佳冬郷へ。街の中心部にあり、シンボル的な存在になっている蕭家古厝を訪ねました。上空から見ると回字の形に建物が並ぶ、伝統的な客家の邸宅は、1985年に国家三級古蹟に指定されました。

蕭家古厝への行き方

台鐵佳冬站から幹線道路台17線(佳和路)へ出て、佳昌路を進みます。台17線には、高雄と墾丁などを結ぶ路線のバス停があり、ここから向かう事も可能。交差する構渚路を左へ入って住宅街を歩くと、三山國王廟が見えてきました。少し広い三叉路の向かい側に、目指す蕭家古厝があります。

蕭家古厝

蕭家古厝の歴史

バロック様式の外観が印象的な建物の中へ入りました。管理されている方に入場料(50台湾ドル)を支払うと、ちょうどガイドツアーが出発すると言われ、後をついていくことに。

蕭家古厝

隣は持ち主の蕭家の歴史にまつわる展示室。清の時代に広東省梅県から台南へ渡ってきた蕭家の先祖たちは、最終的にここ佳冬郷に定住するようになりました。醸造業を初めて財を成して事業を拡大、台南や屏東県東港、佳冬一帯で貿易業を始められたそうです。1895年日清講和条約締結後、枋寮から佳冬へ進出してきた日本軍に対して立ちあがたのが、当時六堆の副総理だった当家の蕭光明。この抗戦の際の弾痕が、近くの歩月樓に残っています。

蕭家古厝

ちなみに六堆とは、高雄及び屏東の客家庄の自衛組織義軍のことで、右堆、左堆、前堆、後堆、中堆、先鋒堆に分けられていた為に、六堆と呼ばれていたそうです。

蕭家古厝を見学

この建物には、中国から台南安平港、東港を経由して運ばれてきた建材を使用。敷地の中央には、第一堂から第五堂まで縦に5つの建物があります。これらは、いづれも廊下を挟んで左右対称に並んでいるのが特徴的。

蕭家古厝

1860年に建設が始まり、最初に第二堂(大堂)と第三堂(主堂)、第四堂(花堂)が完成。1875年に最初に入った第一堂(問堂)、1880年に1番奥にある第五堂が増築されました。なお第五堂など一部は、今も住居として利用されている模様。また第一堂は日本統治時代にバロック様式に改築されたそうです。

歩月樓は蕭家に書斎

蕭家古厝から少し離れた場所にあるのが、歩月樓。蕭一族専用の門であり、また奥の建物は書斎になっていたそうです。入口に掲げられた「閣小書蔵」の額からもうかがい知ることができます。

渡月樓

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蕭家古厝の基本情報

住所:屏東県佳冬郷溝渚路150號
電話番号:093-220-0024
開放時間 09:00-12:00 14:00-17:00 月曜定休
入場料:大人50台湾ドル 小人30台湾ドル

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