源義経ゆかりの地として訪ねたのは、山形県新庄市にある「判官神社」です。判官神社の名は新庄市の他、岩手県宮古市や兵庫県三木市にも見られます。
Table of Contents
判官とは
「判官(ほうがん・はんがん)」は武士の官名や役職といわれ、源義経が朝廷から検非違使の「尉(じょう)」という職位を授かったことから、尉の別称である判官で呼ばれるようになったそうです。
行き方
新庄駅東口から最上中央公園の横を通って、東山公園へ向かい交差点を右折。県道310号線に入って瀬見温泉方面へ車を走らせると、徐々に峠道に続いているように感じます。義経一行がこのあたりを通った時には、どのような風景が広がっていたのかなと想像していました。やがて近くを新田川が流れていることを確認すると、左手に公民館らしき建物と小さな公園が見えてきます。ここで車を降りました。
地名の由来
義経一行が奥州平泉へ逃れる途中、新田川をさかのぼって休憩したことから、この地区には「休場(やすんば)」という地名が後についたともいわれています。また、ここから「やまがた百名山」のひとつ・亀割山へ向かう途中に同行していた北の方が産気づいて、亀若丸を出産したと言い伝えられてきました。
参拝
階段を上がると、正面に鳥居とお社が姿を現します。神額には「判官神社」と書かれていました。最近建て替えられたのか、鳥居はきれいです。
判官神社の御神体は「弁慶のにぎり石」と言われ、安産・子授かりの神様として信仰を集めているそうです。
扉に鍵がかかっていて中の様子は分かりませんが、二礼二拍手一礼で参拝。神社を代々守っている次郎兵衛家では、餅を供えてお参りしているそうです。
神社を観察
石灯篭は竿(柱)の部分が無いようで、可愛らしく見えました。
また横から見ると、屋根のフチに独特なそりがあるように感じました。綾藺笠(あやいがさ)に似ているかもしれません。黒い部分は近年補強された部分でしょうか。
判官神社の帰り道
この先は新田川に沿って道は続き、休場口で車を停めて亀割山(594メートル)方面へと向かうことができます。亀割峠を下ると最上町瀬見温泉にある「亀割子安観音」近くに出るそうで、シーズンには大勢の方々がこのルートを訪れるそうですよ。
参考文献
・新庄市史
・現代語訳 義経記 高木卓訳(河出文庫)
判官神社の基本情報
判官神社
住所:山形県新庄市鳥越1845
https://yamagatakanko.com/attractions/detail_1424.html