2022年11月12日に山形県最上地域の新庄市と戸沢村、庄内地域の庄内町在住の地域おこし協力隊が連携して「本合海~古口~清川を巡る」モニターツアーが初めて開催されました。

芭蕉おくの細道の旅333年

「2022年(令和4年)は俳人・松尾芭蕉と曾良が最上川を旅して333年。この機会に何かイベントがしたい。」という庄内町地域おこし協力隊の発案で、6月から何度も打ち合わせを重ねてきました。また新庄市本合海と戸沢村古口では、戸沢村地域おこし協力隊が提案・地域の方々にご協力いただいて、新たにガイドコースを設定することができました。

モニターツアー概要

新庄市本合海の展望広場に集合して、地元の方によるガイドで「国指定名勝 おくのほそ道の風景地 本合海」をまち歩き。その後、バスで戸沢村へ移動しました。戸澤藩船番から地元の方によるガイドで最上川沿いにまち歩きした後、バスで庄内町へ移動。昼食後、きよかわ観光ガイドの会・会員による「歴史の里きよかわ」まち歩きを行いました。今回は山形県内から8名、県外から5名の計13名にご参加いただきました。

本合海を歩く

本合海でガイドしていただく方々と地域おこし協力隊3名の自己紹介、参加の御礼を伝えてまち歩きをスタートします。

矢向神社

最上川対岸の矢向神社や矢向山・矢向楯がが見える鳥居前にて。

矢向神社

源義経が奥州平泉へ逃れる途中にこの地を訪れ、矢向大明神(矢向神社)を船上から拝んだことが義経記に記述されているそうです。

金子兜太・皆子句碑

また近くには、本合海の人々と交流があった俳人の金子兜太・皆子句碑があります。

金子兜太・皆子句碑

本合海大橋

歩いて本合海大橋を渡りました。

本合海大橋

欄干には新庄まつりの「神輿渡御行列」や「山車」と、「最上川を下る芭蕉と曾良」のレリーフがはめ込まれています。

芭蕉乗船の地

最上川舟運で栄えた面影が残る街並みを見た後、「芭蕉乗船の地」へ。新庄東山焼で造られた芭蕉・曽良像は、これから向かう羽黒山・月山の方向を見つめているそうです。

芭蕉乗船の地

ここでは、おくのほそ道や戊辰戦争の際に本合海を訪れた「西郷隆盛」について解説してもらいました。

古口を歩く

本合海から国道47号線を戸沢村へ向かい、戸澤藩船番所からまち歩きスタート。

戸澤藩船番所

まず門の横に掲げらた案内板を使って、戸沢村や最上川舟運について説明していただきました。

戸澤藩船番所

また現在の舟番所の建物は、古口にある造り酒屋さんの建物を移築されたそうです。

最上川堤防

最上川の洪水の記録を伝える案内板には、昭和19年7月21日洪水の水位:標高36.415メートル、平成30年8月6日洪水の水位が表示されています。写真を使って水害の様子を説明していただきました。

舟番所や明治天皇行在所の跡では、明治天皇が御巡行の際に提供された食事の内容や戊辰戦争終結に向けて行われた古口会談の開催場所等を紹介。

最上峡夕景の地

折り重なるように連なる山々の先に沈む夕陽を望む絶景ポイント・「最上峡夕景の地」

最上峡夕景の地

日中に訪れても見晴らしがいい場所だと思いました。

清川を歩く

古口から最上川を眺めながら庄内町へ入ります。東雲橋を通って、清川歴史公園に到着しました。

御殿茶屋で昼食

まち歩きの前に、清川関所で土日祝に営業される「お食事処 御殿茶屋」で昼食。

御殿茶屋

御殿茶屋

新そばを使った手打ちそば、デザートには「そばぜんさい」をいただきました。

芭蕉上陸の地・船見番所・御殿林

まち歩きは清川関所前にある「芭蕉上陸の地」からスタート。最上川を下ってきた松尾芭蕉と曾良が清川で上陸して、羽黒山へと向かったことを説明していただきました。

芭蕉上陸の地

最上川を行き来する船の積み荷を監視した「船見番所」

船見番所

江戸時代に清川ダシと呼ばれれる悪風から村を守る為に植林された「御殿林」

御殿林

清河神社

清河神社を参拝後、鳥居横にある清河八郎像を見学。

清河神社

清河神社

清河八郎記念館

清河八郎記念館では、廣田館長に「維新の魁・清河八郎」について講和をしていただきました。

清河八郎記念館

参加者からは「清河八郎について初めて知りました。」との声が聞かれました。

地域おこし協力隊よりコメント

今回、最上・庄内といった行政区域を越えて、連携した取り組みができたことが大事。地域おこし協力隊の「よそ者目線」で、今までにない「繋がり」をこれからも実現したいと考えています。その為には、まず自分が住んでいる地域を謙虚に学び、コツコツと活動を積み重ねていきたいと思います。メディアに取り上げていただけるような「華やかさ」はないかもしれませんが、任期中に少しづつ浸透して、継続していければ成功だと思います。