今回は都営地下鉄三田駅の周辺で街歩きを楽しみます。
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都営地下鉄三田駅から亀塚へ
街歩きの起点・都営地下鉄三田駅は、都営浅草線と三田線、更に隣接する田町駅でJR山手線や京浜東北線と乗り換えができるターミナル。周辺にはNECをはじめ多くの企業が集まるビジネス街の他、慶応義塾大学があります。
札の辻
まずA3出口から第一京浜を品川方面へ歩きます。交差点の角で見つけたのは「札の辻」の案内板。
江戸時代のはじめ、ここには徳川幕府から出された御法度や掟書などを掲示した「高札場」が設けられました。そこから札の辻と呼ばれるようになったそうです。なお、高札場は天和三(1683)年に高輪へ移されました。
ここで右へ曲がると、慶応義塾大学や東京タワー、赤羽橋駅方面へ向かうことができます。
御田八幡神社
第一京浜をさらに先へ進むと、右手に鳥居が見えてきました。ここは「御田八幡神社」。御田は三田の古称です。
毎年1月15日と5月15日には「釜鳴神事」と呼ばれる神事が執り行われます。釜鳴神事では、湯を沸かした釜の鳴音を聞いてその年の吉凶を判断するそうです。
亀塚
御田八幡神社で参拝を済ませた後、境内の奥でつながっている「港区立亀塚公園」へ入ります。階段を上がった先には遊具施設があり、子供たちの賑やかな声が聞こえてきました。そばの小さな丘が「亀塚」です。
江戸時代、上野国沼田藩土岐家がこの地に下屋敷を拝領、藩主・土岐頼熙によって寛延三(1750)年に亀山碑が建てられました。ここが更級日記に登場する「竹芝寺伝説」ゆかりの地であることや、酒壺に出入りしていた亀が一夜の風雨で石に変わった伝説を後世に伝える為に建立されたそうです。
亀塚から都営地下鉄三田駅へ
亀塚公園そばを通る聖坂を三田駅方面へ歩きます。
最初のフランス公使宿館跡
亀塚公園に隣接する「済海寺」の境内は、「最初のフランス公使宿館跡」の石碑が建ちます。
日仏修好通商条約によって、安政六(1859)年にフランス公使宿館が設置され、明治三(1870)年まで使用されました。
駐日クウェート大使館
済海寺から聖坂を少し下ると、独特なデザインの建物が見えます。ここは駐日クウェート大使館。
設計したのは、丹下健三です。
元和キリシタン遺跡
済海寺の墓地横にある細い道を入ってゆくと、三田ツインビル西館(ベルサール三田)の敷地内へ下りるエレベーターを見つけました。下りたところは公園のように整備されていて、周辺のオフィスで働いている人々が休憩時間を過ごされていました。ここで見つけたのが「元和キリシタン遺跡」です。
元和九(1623)年12月4日、徳川家光の命によりここでキリシタンら50人が処刑されました。また寛永十五(1638)年12月3日のも、この場所でキリシタンらが処刑されたそうです。
世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」がある長崎や九州一帯だけかなとイメージしていたので、徳川幕府のお膝元・江戸でキリシタンに関する遺跡が都内にあるのは意外な感じがしました。
月華茶
三田駅へ戻る途中、札ノ辻があった交差点から慶応義塾大学方面へ歩き、「月華茶」さんに立ち寄り。
鉄観音烏龍茶タピオカミルクティーで喉を潤しました。