鶴岡市藤島 東田川文化記念館 明治から現在へ藤島地域の歴史を伝える

今回は山形県鶴岡市藤島にある「東田川文化記念館」を訪ねました。東田川文化記念館は、旧東田川郡役所及び旧東田川郡会議事堂、旧東田川電気事業組合倉庫の3つの建物で構成。現在は、隣接の緑地帯と合せて藤島歴史公園として整備されています。

東田川文化記念館への行き方

最寄り駅はJR羽越本線の藤島駅。駅から歩いて20分ほどで到着します。また、庄内交通さんの路線バスは、鶴岡駅前から藤島駅前を経由して清川へ向かう路線があり、藤島改良普及センター又は藤島庁舎前が最寄りのバス停です。

庄内交通 エスモールバスターミナルから清川まで 081系統 路線バス乗車記

旧東田川郡役所

明治19年(1886年)に火災で焼失した後、明治20年(1887年)に再建された旧東田川郡役所。設計は高橋兼吉・巌太郎父子によって設計監督されたと言われています。昭和59年(1984年)まで藤島町役場として使用されていました。

旧東田川郡役所

現在館内では、昔から伝承されてきた獅子舞や神楽に関する資料など、藤島地区の歴史や民俗文化に関する展示物を通して紹介されています。その中で、「斎外式力織機」をはじめ飛行機など数々の発明品を世に送り出した、藤島出身の発明王・斎藤外市さんの紹介パネルが目を惹きました。

旧東田川郡役所

発明王 斎藤外市

斎藤外市さんは慶応元年(1865年)に当時の東田川郡藤島町長沼で生まれました。明治12年(1879年)に農家へ奉公に出されるが、生家へ戻った後に土蔵で研究・発明を開始。明治27年(1894年)にはじまった日清戦争の際には、水雷や水雷艇を発明して海軍へ献納されました。

また、斎藤外市さんは鶴岡で生産されていた羽二重の輸出に力を入れ、斎外式力織機を発明し、1900年を特許を取得。明治39年(1906年)に伊藤岩吉と共に鶴岡織物を創設しました。さらに、明治45年(1910年)には飛行機を発明。赤川の河原で飛行試験を行ったそうです。

華々しい功績を残しながら、晩年は最上郡の開墾事業などに失敗、大正15年(1926年)に亡くなっています。

旧東田川郡会議事堂

この建物は、明治35年(1902年)頃に、旧東田川郡会議事堂として建設されました。

旧東田川郡会議事堂

現在1階は鶴岡市立図書館藤島分館として、また2階の明治ホールはコンサートや講演会などに利用されています。

旧東田川電気事業組合倉庫

大正12年(1923年)に発足した、旧東田川電気事業組合の倉庫として建設されました。

旧東田川電気事業組合倉庫

その後、平成6年(1994年)まで藤島町の倉庫や笹川土地改良区事務所に使用され、現在は1階が象ギャラリー、2階は主に古代から江戸時代にかけての藤島地区の歴史に関する展示室になっています。

東田川文化記念館の基本情報

住所:山形県鶴岡市藤島字山ノ前99
電話番号:0235-64-2537
入館料:無料
開館時間 09:00-16:30
休館日:月曜日と年末年始(12/29-1/3)

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